点Pは正三角形ABCの辺に沿って頂点を移動できる。このとき、次の操作を考える。
(操作) 2枚の硬貨を同時に投げる。表が2枚出れば、点Pは時計回りに隣の頂点に動く。表が1枚だけ出れば、点Pは反時計回りに隣の頂点に動く。表が出なければ、点Pは動かない。
この操作を続けて行うとき、次の問いに答えよ。ただし、点Pははじめに点Aにあるものとする。
(1) 2回目の操作終了時に、点Pが頂点Aにある確率を求めよ。
(2) 4回目の操作終了時に、点Pが頂点Aにある確率を求めよ。
解
解説を簡潔にするために
表が2枚出る事象・・・事象X
表が1枚出る事象・・・事象Y
表が出ない事象・・・事象Z と書きます。
(1) 5/16
2回操作をして点Pが頂点Aに来るには
事象X、Yが1回ずつ起こる or 事象Zが2回連続で起こる
の2つの場合があるので、それぞれ確率を求めて足しましょう。
(ⅰ) 事象X、Yが1回ずつ起こる場合
1枚の硬貨の表が出る確率は1/2で、2枚なので1/2・1/2=1/4(事象X)
表が1枚、裏が1枚は(表,裏)、(裏,表)の2パターンがあることに注意する。
表が出る確率も、裏が出る確率も1/2なので
1/2・1/2・2=1/2
事象Xが起こる確率は1/4、事象Yが起こる確率は1/2
起こる順番は(X,Y)、(Y,X)の2パターンあることに注意する。
1/4・1/2・2=1/4
*2回のうち表が出るタイミングを選ぶことを考えて反復試行に気付くと簡単です。
₂C₁・(1/4)(1/2)=1/4
(ⅱ) 事象Zが2回連続で起こる場合
裏が2枚出る確率は1/2・1/2=1/4
これが2回起こるので、
1/4・1/4=1/16
(ⅰ)(ⅱ)より
1/4+1/16=5/16となります。
(2) 85/256
4回操作して点Pが頂点Aに来るのは
(ⅰ) 事象Zが4回起こる
(ⅱ) 事象Zが2回が起こり、事象X,Yが1回ずつ起こる
(ⅲ) 事象Zが1回が起こり、事象X,Yのどちらかが3回起こる
(ⅳ) 事象Xが2回、事象Yが2回起こる
の4パターンがあります。1つずつ求めて足しましょう。
(ⅰ) 事象Zが4回起こる場合
事象Zが起こる確率は1/4なので(1/4)⁴=1/256
(ⅱ) 事象Zが2回が起こり、事象X,Yが1回ずつ起こる場合
4回中、事象Zが起こるタイミングを2回選ぶので₄C₂
残り2回中、事象Xが起こるタイミングを1回選ぶので₂C₁
事象Zは1/4、事象Xは1/4、事象Yは1/2の確率で起こるので
₄C₂・₂C₁・(1/4)²・(1/4)・(1/2)
=24/256
(ⅲ) 事象Zが1回が起こり、事象X,Yのどちらかが3回起こる
事象Zが1回、事象Xが3回起こる場合を考えます。
4回中、事象Zが起こるタイミングを1回選ぶので₄C₁
事象Zは1/4、事象Xは1/4確率で起こるので
₄C₁・(1/4)・(1/4)³
=4/256
事象Zが1回、事象Yが3回起こる場合を考えます。
4回中、事象Zが起こるタイミングを1回選ぶので₄C₁
事象Zは1/4、事象Yは1/2確率で起こるので
₄C₁・(1/4)・(1/2)³
=4/32(=32/256)
(ⅲ)の合計 4/256+32/256=36/256
(ⅳ) 事象Xが2回、事象Yが2回起こる場合
4回中、事象Xが起こるタイミングを2回選ぶので₄C₂
事象Xは1/4、事象Yは1/2確率で起こるので
₄C₂・(1/4)²・(1/2)²
=12/128(=24/256)
(ⅰ)~(ⅳ)より
1/256+24/256+36/256+24/256
=85/256になります。
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